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2009.05.11 (Mon)

誠実なる中国人

母の日。
親と電話で話した。こっちから電話しようと思っていたのだけど、その前に電話が来てしまったのが残念だったが、今年もこうして無事に母の日を迎えてくれてよかった。


最近、名刺をリニューアルした。中に書いてあることも少し変更して、デザインもけっこう変えてみた。比べてみても、以前のものよりもいい仕上がりになったので満足できた。私がいつも使っている名刺屋はとても融通が効く。それというのも、ローカル名刺屋だからだ。ローカルと言っても、ちゃんとしたビルに入っている名刺も作る中国のローカル会社ではなく、料理屋の隣とか、そこらへんにたくさんあるローカル度No1の類のお店。

上海のローカル名刺屋というのは、上海に来たことのない日本人には想像できない領域にあると思う。もし見たら、こんなところに頼むの!?と思うに違いない。なにせ、私が頼んでる店では、まず、おやじ(オーナー)がタバコを吸いながら、ボロいPCで株式相場を1日中見ている。店員の奥さんと3歳くらいのこともも店内にいたりして、私の隣で飯を食っているときもある。料金表なんてものは当然なく、すべての料金は聞かないとわからない。

だが、そんなことを気にしないのなら、仕事を頼むほうとしては色々とよかったりする。私はそんな温かい彼らの「仕事場」が好きだ。仕事場と言っても仕事をしているのはいつも名刺を作ってくれている男性一人なのだが、もう彼とは10回は会っただろうか。

私が内容からデザインまでをすべて考え、店員の横に座ってすべてを指示する。店員はイラストレイターなどのソフトを駆使して私の指示に忠実な名刺を作り上げていく。細かい部分も思いのままだ。しかも速い。私は日本でも名刺を作ったことがあるが、有名な名刺屋チェーン店であっても、普通は1から10まで指示しながら作るなんてことはできない。そんなことをしてたら、他の仕事ができないだろうし、人件費だって増えてしまうだろう。それでいて、安い紙を使っても100枚で2,000円とか3,000円とかする。樹脂コーティングされたものや、両面フルカラーにしたらそんなものでは収まらないだろう。

そういう点からすると、上海でのローカル名刺屋はある意味VIP待遇であり、自分の考えているものと同じ名刺を作ることができるのがいい。私の名刺は樹脂コーティングで両面フルカラーで、100枚あたり20元(約300円)。気になる品質は、もちろんオフセット印刷で、コーティング、印刷ともに日本で刷ったときのものとなんら変わりはない。

インクの分子レベルとか使ってる機械の精度などは差があるかもしれないが、一般の人が名刺をみたときに日本製と同じであればまったく問題はないだろう。この料金は交渉後の料金だが、上海の中でもかなり安いはず。この料金でも最小ロットは200枚だから良心的だ。以前、日系の会社で料金を参考までに聞いたところ、100枚で200元などと冗談としか思えないことを言われて驚いたことがあった。

それと、デザイン費が別にかかるとも聞いたが、私の目からサンプルの名刺を見てもデザイン費を取れるようなものではなかったのは確かだった。どんな理由かは知らないが、注文している日経企業も少なからずあるのだろう。しかし、そういうところで無駄にコストをかけてしまっている人は私の知り合いにはいないことを願う。

お世話になっているその名刺屋の男性は誠実な印象だ。初回に名刺を作ったとき、印刷工場での印刷ミスで20%くらいの名刺がまともに印刷されていなかった。その名刺が200枚の中に紛れて納入されたのだ。工場のほうもそれくらいちょっと見ればわかるはずだが、20%くらいだし、クレーム言ってもダメか、それとももう1箱サービスさせようか考えながら名刺屋の男性にクレームを言ってみた。

そうしたら彼は私がサービスしろと言う前に、自らサービスを申し出たのだ。これには少し驚いた。こちらとしては、どうせ中国人のことだから、嫌なら他の店へ行けだとか、知らんとか安いから仕方ないとかで押し通そうとするのだろうと思っていたわけだ。しかし、彼はなんの抵抗もなく、当然のように200枚の無料追加を言ってくれた。

彼は上海人ではなく、南のほうの出身だからかもしれない。出身のことはこのさいどうでもいいが、中国人が非を認め、サービスまで申し出ることに驚いた。お金が絡む、つまりビジネス上でのことで問題が起きたとき、上海に来て初めてと言っていいほど、ものわかりがいいというか道理に適っている待遇を受けた。やはり気持がいいものだ。サービスが欲しいわけではない。トラブルのときにありがちな、ただ誠実に対応してほしいだけの気持ちが上海に来てから、彼によって初めて叶えられた一瞬だった。

そんなことは、日本では一般的なことだとは思うが、やはりそんな誠実な対応をしてくれると、こちらとしても感謝の念が2倍にはなる。いつも低コストで受けてくれてありがとうと思う。

それで、ついこの前のことだが、今度は時間になっても名刺が工場から店に届かない。店の営業時間を過ぎても工場から配送がない。彼も何回も工場へ電話をしてくれていた。工場の電話口の人間が言うには、「まだ、配送していない」と…。なにしてんねん、ということだが上海ではあり得るパーセンテージとしては予想していなければいけないことのひとつかもしれない。上海にいると危機管理能力が大幅に向上すると感じている日本人は私だけではあるまい。

その夜は人と予定が入っていたので、いつまでも名刺を待っているわけにもいかなかった。しかも、その夜はどうしても新しくした名刺を使いたかったのだ。そうしたら、なんと名刺屋の彼は、届けてくれると言うではないか!ちょっと悪いなぁと感じながらも、方法はそれしかない。そこらへんのバイクタクシーのおっさんに頼むわけにはいかないのだ。

それから約2時間後、いつもなら営業時間ぴったりで店を閉める彼は、営業時間がとっくに過ぎた店から20分かけて私のいる場所へまで、嫌な顔ひとつせずにわざわざ名刺を届けてくれた。余計にお金を払おうかとも考えたが、そんなことをしても彼の親切心を金で買うようになってしまうので止めておいた。彼にお金を渡し、「再見啊」と言い別れる。直後、振り返るとまだこちらを見ていたので、バイバイとお互いに手を振った。こんな誠実な中国人も確かにいるのだということを、実感できたいい日だった。
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